御影屋

高須光聖がキク「高須光聖×武内絵美」 第2話

『ミュージックステーション』など、テレビ朝日の顔ともいうべき番組に次々と出演されてきた武内アナにインタビューしたのは2006年ごろのこと。ステキな居酒屋で、女子アナとして課せられる様々な番組への柔軟な対応や、アナウンサーの仕事の楽しさ、難しさについて楽しく語っていただきました。キーワードは「緊張感」。

インタビュー

第1話

2006.06

アナウンサーになるきっかけ

高須

僕、武内とは番組の打ち上げでしか会って話したことしかないんよね。
テレビ朝日(以下テレ朝)のトータス(ウルフルズのトータス松本)の特番で。

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番組に出てらっしゃいました?

武内

いや、何故か打ち上げだけ参加させて頂いているんです(笑)。

高須

トータスが「武内アナのファンだ」っていうから、
じゃあ打ち上げだけでもってことで来てもらって。酔っぱらってたなぁ~。

武内

3人でワケの分からない話をして盛り上がってましたっけ。

高須

そうそう。僕とトータスで、武内にあれやこれやとダメ出ししてたっけ。
酔ってた、酔ってた。

武内

トータスさんはご家庭の話をしていらっしゃいましたね。
「子供を真ん中に挟んで、家族で川の字になって寝ている」とか、
リアルな幸せトークを(笑)。

高須

去年は奥田民生くんが深夜に特番やってやっぱりその時にも武内に来てもらって、
やっぱり3人で喋ってたっけ(笑)。

(ここでお酒と料理を注文。
シーザーサラダ、春巻、チャンジャ、納豆とオクラとか混ぜたネバトロの和え物、
ハムカツ、ピリ辛春雨炒め、つるりん温泉玉子などなど…)

高須

さぁ、料理も頼みましたし、じっくりと訊いていきますよ~。

武内

はい!もうなんでも遠慮なく訊いてください!

高須

飲みすぎて訊くこと忘れんようにせんとな…。

武内

ちょっ…なにメモ帳ひらいているんですか!?

高須

いやいや、一応こういうのも用意しとくわけですよ、これ~。

武内

なんか怖いなぁ(笑)。

高須

まぁ、基本的なことから訊いときましょう。アナウンサーになって何年目になるの?

武内

今年の4月で7年目になります。

高須

お~…ということは、テレ朝で仕事して丸6年。番組で喋り出して、6年?

武内

いえ、研修などが半年くらいあるので実際に番組について仕事をするようになるのは
入社した年の10月からです。
アナウンサーとしてテレビに出始めてからは5年半になりますね。

高須

ちなみに他局で同期っていうと?

武内

フジテレビの内田恭子ちゃんとか、もう退社してしまいましたけど大橋マキちゃんとか。

高須

他局のアナウンサーとつながりってあるの?

武内

ありますよ。就職試験会場で顔を合わせるので、自然と仲よくなるんですよ。

高須

アナウンサーってそうらしいねぇ。大体試験を受けるメンツが絞られて、
同じ連中になるという…。

武内

本試験の前にはアナウンスセミナーのようなものがあるんですよ。
大体どこの局のセミナーに行っても、顔を合わせるメンバーが
同じような感じになってくるものなんですよね。

高須

いまぁ、セミナーを受講するにもたぶん選抜されるんだろうからねぇ。
で、最終的には毎年、どこの局も似たようなメンツが残ってくる、と。

武内

そうですね。

高須

ホントに「狭き門」だよなぁ。アナウンサーになりたいって人間なんて
山ほどおるんやろし。
そもそも、武内はなんでアナウンサーになりたいと思ったの?

武内

大学三年になる頃に「そろそろ就職活動しないとなぁ」って思って、それで…。

高須

えっ。小さい頃から女子アナに憧れてたわけじゃないの?

武内

子供の頃からテレビは大っ好きで、家にいる時はテレビをつけていない時間が
無いというくらいだったんです。
我が家には「テレビは一日二時間まで」なんていう決まりも一切なくて。
だからアナウンサーは小さい頃から身近な存在だったかもしれませんね。

高須

そんなにテレビっ子やったんや。

武内

あと、偶然にもテレ朝の番組をよく観てたんですよ。
『女の60分』とか『 OH!エルくらぶ』とか…。
『ミュージックステーション』も毎週楽しみにしていましたし。
他局だと『夕やけニャンニャン』とか…ホントにテレビばっかり観てましたね。

高須

そういうバラエティ観て、タレントとか女優とかに興味はなかったの?

武内

恥ずかしながら、小学校の頃は「歌手になりたい」と思っていたことがありました。
ホホホ。

高須

…まぁ、武内の歌がうまいって話は聞いたことないけども…。

武内

『MY OJY O』の付録の歌本をトイレに持ち込んで、
それ見ながら一人で歌っていたりしたんですけどね。

高須

だけど、そんなに本格的になることもなかったわけね。

武内

まあ、年を重ねるごとに現実が見えてきたという事でしょうか。

高須

でも、女子アナをめざしたわけでしょ。なんで女子アナだったの?

武内

んーー・・・。実は・・・。
本当に最初の最初のきっかけは当時付き合っていた彼氏が、
学生時代にアナウンサー試験を受けていたと言う話を聞いた事なんです。

高須

言われたから、受けた!?なんやそら、まるっきし男の影響やんか!(笑)

武内

いやいや、そこで初めて「アナウンサーという選択肢もあるんだな」と思ったんです。
それにアナウンサーの試験は始まるのが早いので、駄目でもともと、
その後にほかの仕事も考える事もできるし・・・なんて、
とりあえず三年生の春から、アナウンサー学校に通ってみたんですね。

高須

特にしゃべるのが得意ってわけでもなかったんやろ?

武内

まうーん、そういうわけじゃなかったんですけど、
小さい頃はうるさい位によく喋る子供だったらしいです。

高須

あぁ…しゃべりやもんな、ジブン(笑)。

武内

ほっといてください(笑)。
とにかく学校に行ったんですけど、一クラスに20人以上の生徒がいるので
先生も個人的な指導までは手が回らないわけですよ。
だから技術的なことは、ほとんど身につかなかったと思うんですけど、
唯一通って良かったと思うことは、友達はできた事ですね。
当時大学の友達には、アナウンサー試験を受けようという人がいなかったので
情報を交換したり、一緒に書類を取りに行ったり、心強かったです。

第2話へつづく

アナウンサー

武内絵美 さん

1999年にテレビ朝日に入社し、
「愛のエプロン」「ミュージックステーション」や
アテネ・トリノなど夏冬4回の五輪中継に携わる。
2004年の「報道ステーション」番組開始からスポーツコーナーを担当し、
現在は報道フィールドリポーターとして取材をしている。

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