御影屋

高須光聖がキク「高須光聖×村上卓史」 第6話

スポーツに精通し、単なるスポーツ番組とは異なる面白さを示し始めたスポーツバラエティに数多く関わっている村上さん。どうしても視聴者層が限定されがちだったスポーツ番組に、演出や企画を足すことで新たな可能性を広げたスポーツバラエティ。その創生期にまつわる話をメインに、「おもしろくないをおもしろくする、おもしろがる」アイデアについてうかがうことができました。

インタビュー

第5話

2000.11

高須光聖がキク「高須光聖×村上卓史」

好きなスポーツ、そうでもないスポーツ

高須

いろんなスポーツあるけど、全部好きってわけではないんだよね?

村上

サッカーやバスケはわりと興味がないです、不思議と。
大逆転のないスポーツはいまひとつですね。
そういう意味では野球が一番好きです。

高須

俺は、いまいち野球ってこみあげるものが無いんだよなぁ。
普通に好きってぐらいで。

村上

僕は小さい頃、祖父が野球をテレビで見てたもんですから、
土日がバラエティ番組の日で、平日は野球の日って感じだったんですよ。
多分、それで染みついちゃったんですよね。

高須

自分でやってたスポーツは無いの?

村上

小学校の頃とかは普通に野球少年でしたけど、特には…。

高須

そんだけスポーツが好きで、自分がアスリートになろう!!
とかってのは無かったの?

村上

自分の身体が小さいこともあって…
背が高くもなくて、がっちりとした体型でも無かったから、
そこでは勝負できないな、と思って見る方へ見る方へ専念しちゃって(笑)。
あと、スポーツへ行っちゃった理由ってのが
僕は「ドラマを見ることができない」からなんですよ。

高須

というと?

村上

例えば『やまとなでしこ』で松嶋菜々子が主役を演じてても、
それはやっぱり松嶋菜々子じゃないか、と思ってしまうっていう…。
その点、スポーツはやっぱり、平たい言い方ですけど、
筋書きのないドラマじゃないですか。先が分からないし、
選手本人が一瞬一瞬やってることですから、必死だし、
のめり込んでいけるんですよね。

高須

見てて楽しいスポーツ、やって楽しいスポーツ、いろいろあるんやろけど、
俺はまた、見るスポーツとしてのF1ってのが分からなくてねぇ。

村上

あ、僕も分からないです。(苦笑)

高須

何が、どういうところが楽しいのかな?
フジの深夜とか、すごい時間を割いてやってるやん。
ということは、それだけのファンがついてるってことでしょ?
じゃあ、どんな魅力が?って思って、見てみるんだけど、必ず眠くなる(笑)。

村上

F1はね、まだコースが多様な感じするじゃないですか。
カーブがあって、直線があって…。
今、知ってます?オーバルコースっつって、長丸~いだけの
ぐるぐるまわるコースが日本にもできて、
それはアメリカのカートっていうレースなんですけど、
ただ、もう、ぐるぐるぐるぐる…。

高須

更に眠くなるなぁ。

村上

いや、でも実際に現場に一度でも行けばおもしろかったり
するんですけど、テレビだけでは伝わりにくいんですよね。
そこは番組作りの上で一番の悩みですね。

高須

そりゃ、命懸けって言う点ではモータースポーツも怖いし、
すごいなぁって思うけど、それ言い出したらK-1とかの方が
よっぽど危ないだろうってのも思ったりして、
どうもいまいち気持ちに火がつかないんだよなぁ…。
あとテレビ的じゃないってのもあるよね。
現場の臨場感が、どーしてもテレビで伝わりづらい。
むずかしいね。

高須

例えば、アメフトっておもしろいの?
スーパーボウルとかってすごいやんかぁ。

村上

アメフトは一度、現地で見たことありますけど、おもしろい。
でも、スポーツって国民性と繋がってますからねー。
日本で浸透させようと思ったら、これはまた大変かもしれませんね。

高須

アメリカって、大学が優秀なスポーツ選手育成企業になって、
選手の売り込み展開も上手いよね。

第6話へつづく

放送作家

村上卓史 さん

1966年9月26日生まれ。神奈川県出身。テリー伊藤に師事し、『天才たけしの元気が出るテレビ』で放送作家デビュー。『炎の体育会TV』『もしもツアーズ』『みんなのKEIBA』など担当。馬主としてエンジェルツイート(大井S1東京2歳優駿牝馬)、ビーボタンダッシュ(福山重賞ファイナルグランプリ)など所有。ネットラジオ局ソラトニワ銀座『村上卓史の馬イイ話』(水曜17時)のDJも担当。沖縄YOEC講師。

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