御影屋

高須光聖がキク「高須光聖×村上卓史」 第5話

スポーツに精通し、単なるスポーツ番組とは異なる面白さを示し始めたスポーツバラエティに数多く関わっている村上さん。どうしても視聴者層が限定されがちだったスポーツ番組に、演出や企画を足すことで新たな可能性を広げたスポーツバラエティ。その創生期にまつわる話をメインに、「おもしろくないをおもしろくする、おもしろがる」アイデアについてうかがうことができました。

インタビュー

第4話

2000.11

高須光聖がキク「高須光聖×村上卓史」

自分の位置づけ

高須

じゃ、「元気」から入ってきて、スポーツとバラエティみたいな
半分半分のスタンスを取れるようになったきっかけって何だったの?
普通に放送作家の仕事をやってたら、こんなに
「スポーツの理解る放送作家・村上」っていうのには
辿り着きにくかったんじゃないか、と思うんだけど。

村上

きっかけは日本テレビの
『スポーツえらい人グランプリ』っていう特番の企画構成に
関わらせていただいてからですね。
それまで自分が野球を好きで見てたってのはあったんですけど、
でも、それじゃあ、それまでじゃないですか。
だけど、この番組で、野球への愛情とか知識とかを
仕事に還元できたんですね。スポーツ番組の構成に積極的に
引っ張っていただくようになったのは多分そこからだと思います。
それまでは、普通にバラエティの作家って感じでしたから。

高須

こないだの『PRIDE』も構成してたよね?

村上

試合はいじれないですから、試合前VTRのあおりの構成と
ナレーションとかを考える部分をやっているだけなんですけど…。

高須

いや、俺はおもしろかったよー。
ビデオで見ながら「行け行け、高田ぁっ!!」って、
かなり煽られてたもん。

村上

うーん、その割にね、高田さんが潔すぎる負け方しちゃいましたからね、今回。
ちょっとさびしかったですね。

高須

あれなぁ……もう少し、粘れなかったもんなんかねー。
イゴール・ボブチャンチンと試合しようと決めたとこまではいいけど
もうちょっと、頑張ってほしかってんなあ……。

村上

そうなんですよ、強い相手に背中をみせないところは
高田さんのすごいところなんですよね。ただ勝たないと……。

高須

それにひきかえ、ってわけでもないけど、桜庭は強い!!

村上

強いですね。プロですよねー、見せ方も。
今、PRIDEはおもしろいですよー。
いろんな格闘家がやってきて、どんどん広がっていきますし。

高須

そこへ猪木が参戦するって言うのは、村上くん的にはどうなの?
どうも俺は、不思議な違和感というか、いいのか? っていう
あやしい匂いを感じたりするんだけど。

村上

どうなんでしょう~。でも、いい悪い以前に猪木さんは、
猪木さんとしてそこにいるだけで絵になるんですよね、やっぱり。

高須

確かにねぇ…「元気ですかーっ!!」って言うただけで、
何万人がうおーっ!!って拳を振りかざすんだもんなぁ…。
もう、おっさんでも、若いおねえちゃんでも「うおーっ!!」って
なってしまうやん。あれはやっぱり、
猪木だからこそ許されるし、猪木だからこそできるんやろなぁ。
猪木の前では、もう誰もが子供のような素直さ、っていうんかな。
「ジャンク」で猪木のポエムも紹介したけど、
猪木という存在と「ポエム」という言葉なんて、本来は
ありえない取り合わせのはずでしょ。(笑)
でも、もう似合うとか似合わないとか、そんな理屈じゃないんだよなぁ。
好きなヤツには、やっぱりその馬鹿さ加減こそがたまらん!!って
ことらしい。
カリスマなんだろうなぁ、どこまでも、いつまでも。

村上

あのね、不思議な話なんですけど、猪木さんとジャイアンツの長嶋監督、
年こそ違いますけど、同じ二月二十日生まれなんですよ。

高須

えええ~っ!?

村上

僕、これが不思議で不思議で(笑)。

高須

二人が同じ、二月二十日同士なの!?マジで!?

村上

マジなんですよ。誕生日同じって、ねぇ?

高須

そしたら、あれか?
二月二十日に生まれたら、ああいう風になる可能性があるってことか?

村上

「ああいう風」って、そんな(笑)。

高須

いや、カリスマティックな存在に、ってことよ。

村上

ああ、でもそういう可能性はあるかもしれないですよね。
星の巡りだか、何だかで。

高須

二月二十日は宇宙からのエネルギーが地球にむけて放射され特別な日で、
その日生まれた子供に、何らかの強烈な影響をあたえるとか?
で、スポーツ選手になったら、それが開花されるようにプログラムされてる。

村上

なるほど(笑)。

高須

そうすると、自動的にどえらい存在感をアピールするようになり、
いつしか選ばれしカリスマが作られる。
そんな二月二十日生まれ(笑)。

村上

ちょっとおもしろいですよね(笑)

高須

うん、興味深い。
そして、そんなことは村上くんが言わなければ
俺にはきっと一生気づくことのないおもしろさ、やからね。

村上

そんなことに気づいちゃうとね、
ますますおもしろいんですよー、おもしろがっちゃうんですよー。

高須

そうかぁ…そういうのって調べていったら、何かいろんなことが
一本線で繋がったりしそうだなぁ。

第5話へつづく

放送作家

村上卓史 さん

1966年9月26日生まれ。神奈川県出身。テリー伊藤に師事し、『天才たけしの元気が出るテレビ』で放送作家デビュー。『炎の体育会TV』『もしもツアーズ』『みんなのKEIBA』など担当。馬主としてエンジェルツイート(大井S1東京2歳優駿牝馬)、ビーボタンダッシュ(福山重賞ファイナルグランプリ)など所有。ネットラジオ局ソラトニワ銀座『村上卓史の馬イイ話』(水曜17時)のDJも担当。沖縄YOEC講師。

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